大腸がんと大腸ポリープ
大腸がんは遺伝の影響もありますが、食生活にも大きな影響を受けるため、欧米化した食生活が一般化してから日本で増え続けています。がんによる死亡率を見ると、大腸がんは女性で第1位、男性で第3位になっており、2020年には大腸がんの罹患数も含めて男女とも第1位になると報告されています。
大腸ポリープと大腸がんには深い関係があり、両性の大腸ポリープが大きくなって表面にがんが発生することがわかっています。それが大きくなって進行がんになり、リンパ節や他の臓器への転移をもたらします。大腸がんの検査として便潜血検査がありますが、早期発見はできませんし、かなり進行したがんでも陽性にならないケースもあります。ポリープの段階で見つけることができるのは、内視鏡検査だけなのです。
ポリープの段階で切除してしまえば、そのポリープがかんになることはもうありません。厚生労働省の報告でも、ポリープの切除により大腸がんになる確率は有意に低くなるという研究結果が発表されています。内視鏡検査を受けてポリープを切除することは、大腸がんの発生数の抑制に役立つことが証明されているのです。